こんにちは。ねこまんです。
昨今のIDOブームの火付け役である「Polkastarter」について、使い方や参加方法などを解説していきます。
個人的な見解はかなり多く含まれますが、PolkastarterのIDOが開始されてから常に動向を追ってきていますし、実際に参加もしていますので、実体験に基づいた解説記事として捉えていただければと思います。
※2021年4月30日に、Polkastarterの仕様が大幅に変更されましたので、内容を修正しています。
Polkastarterの概要
Polkastarterは、Polkadotエコシステムを採用しているプロジェクトを対象としたIDOプラットフォームです。
昨今のIDOブームの先駆け的存在であり、「IDOプラットフォームの中ではNo.1だ」と言っても、否定する人はあまりいないでしょう。
Polkastarterでは、以下のように採用するプロジェクトの審査基準をきちんと文言化しています。
参考:Polkastarter |The Polkastarter Project Selection Criteria
とてもしっかりした堅めのプラットフォームとなっており、「なにこれ?」的なプロジェクトがとても少ないです。
このように審査基準がしっかりしていることと、これまでのプロジェクトの実績(後述)を勘案すると、以降のプロジェクトもある程度の質が担保されていると考えていいかと思います。
ちなみに、2021年の仮想通貨市場では最も注目度の高いイベントの一つである「Polkadot パラチェーンオークション」のサポートもアナウンスされています。
参考:Polkastarter | Introducing The Polkastarter Q2 Roadmap
どんな内容なのかはまだわからないですが、IDOプラットフォームだけに止まらい開発状況はウォッチする価値があるかと思います。
Polkastarterに参加する前に知っておきたい基礎知識
Polkastarterに参加する前に、知っておくべき基礎知識について解説していきます。
Polkastarterの推奨環境
公式テレグラムで質問したところによれば、Polkastarterはメタマスク+PC環境が推奨とされています。以下は公式テレグラムのadminによる回答です。
スマホ環境や、メタマスク以外のウォレットでも参加できるかもしれませんが、動作の保証はできませんので、なるべくブラウザ拡張機能のメタマスクを準備してください。
※ちなみに、アラタさん、あどまんさん(+僕)が運営を行なっているPolkadot.labsオプチャでは、「スマホ環境でも大丈夫だった」という報告が数人からありました。とはいえ公式が推奨しているわけではないので、何らかの不具合があったとしても文句は言えないので気をつけてください。
Polkastarterの参加条件(2021年5月より大幅変更)
Polkastarterの参加条件を解説します。原文は以下の記事を参照ください。
参考:Polkastarter | Polkastarter Whitelists Just Got A Whole Lot Better
IDO参加には独自トークンPOLSが必要
Polkastarterは、POLSという独自トークンを発行しています。POLSをどこで買えるかなど、詳しく知りたい場合は以下のコインゲッコーリンクを参考にしてみてください。
Polkastarterでは、この独自トークンPOLSをウォレットに保持することによって、IDOの参加資格を得ることができます。POLSはERCだけでなくBSCでもOKです。
また、POLSは7日間保持しないと、資格を得ることができないようなので、注意が必要です。
250POLSごとに抽選チケットが1枚もらえる
仕組みとしては、ウォレットに保持した250POLSごとに、抽選チケットが1枚もらえます。なので、もしもウォレットに750POLSがある場合、チケットは3枚となります。
チケットをたくさん持っていれば、それだけ抽選に当たる確率が上がります。
POLSを多く保持すると、1枚あたりの当選確率がブーストされる
さらに、ウォレットに保持するPOLSが多いほど、以下のようにチケット1枚あたりの当選確率がブーストされる仕組みになっています。
- 250POLS以上 = 確率1.0倍
- 1,000POLS以上 = 確率1.1倍
- 3,000POLS以上 = 確率1.15倍
- 10,000POLS以上 = 確率1.20倍
- 30,000POLS以上 = 確率1.25倍
ウォレットに750POLSを保持している場合、3枚のチケットを受け取りますが、ブースターは1.0倍のままです。1250 POLSを所有している場合、5枚のチケットを受け取り、各チケットの当選確率は1.1倍に設定されます。
トークン単体ではなくLPでもOK
ユニスワップでPOLS-ETHの流動性を提供することで得られるLPトークンでも、チケットを獲得できます。現状では、以下のように1LP=100POLSとして換算されます(変更の可能性あり)
- 250POLS = 2.5LPトークン
- 1,000POLS = 10LPトークン
- 3,000POLS = 30LPトークン
- 10,000POLS = 100LPトークン
- 30,000POLS = 300LPトークン
LPの場合も、POLSトークン単体と同様に7日間以上の保有が条件となっているようです。
クールダウン期間について
Polkastarterにはクールダウン期間というのが設けられています。これは、1回IDOに当選すると、次の7日間は他のIDOに当選しないという仕組みです。
ただし、30,000POLS以上保持することでクールダウン期間が免除されます。
トップホルダーは無条件に資格獲得できる
ホワイトリストに申請したウォレットの中で、トップ10位以内のトークン保有者は、自動的にIDO参加資格が得られます。
Polkastarterの当選確率
Polkastarterのホワイトリスト当選確率について解説します。これは公式の資料ではなく、僕が調査した結果から推測した数値となります。
POLSおよびLPの保有者は、Etherscan、BSCscanの"Holder"をチェックすることで全て確認できます。
この情報をもとに、以下のような仮定に基づいて当選確率をざっくり計算してみました。
- Etherscan、BSCscanからPOLSトークン/LPホルダーを抽出
- 30,000POLS(および300LP)以上のホルダーは約150人。それらは省いて計算
- 当選数を1000-150=850人と仮定(つまり30,000POLS以上は全員当たるという仮定。おそらく80%程度の確率で当たります)
結果として、以下のような表を作ってみました。
さきほども書いたように、一度当たったウォレットにはクールダウン期間がありますので、実際の確率はこの表よりも高くなると予想されます。
ポルカスターターは月に10件弱ほどIDOをやっているので、3000POLS保有している場合、だいたい月に1件当たるか当たらないか、といった感じになるかと思います。
PolkastarterのIDOに参加すると儲かるのか
PolkastarterのIDOに参加すると儲かるかと聞かれると、今のとこは儲かります。もちろん先のことはわかりません。
ざっくりいうと、Polkastarterで買った銘柄を、上場して即売ると、案件によりますが10倍〜50倍とかです。
以下はICO Analyticsが出している全Polkastarter案件のパフォーマンスです。最大の倍率では268倍なんてのもありますね。
Current and ATH performance of the tokens launched via @polkastarter. All the tokens are trading above ICO/IDO price atm. $SUPER is showing the best current ROI. $ERN is the only token that has shown 250x+ ROI.$paid $pmon $push $matter $blank $polk $room $marsh $yop $xed $conv pic.twitter.com/juspPRKNWT
— ICO Analytics (@ICO_Analytics) April 25, 2021
IDOのアロケーションはおよそ200ドル〜500ドル程度なので、1回当選すると、ざっくり3000ドルくらい利益を取ることができると思っていいでしょう。
3000POLSを購入するには現在10,000ドルほどかかりますので、この場合はだいたい3件くらい当たればPOLS分の原資を回収できるイメージです。
ただし、繰り返しになりますが今後も儲かることを保証するものではありません。
Polkastarterの応募から購入までの流れ
といったところで、Polkastarterの応募から、Polkastarterでトークンを購入までの流れを解説していきます。ざっとまとめると以下のような流れになります。
応募方法
- POLS保有条件を満たす
- プロジェクトごとのホワイトリストに申請する
- ホワイトリスト抽選の結果発表
- KYCを行う
- Polkastarterのサイトで購入
- 購入したトークンの請求
0. Polkastarterプロジェクトを把握する
あるプロジェクトが、PolkastarterでIDOを実施することが決定した場合、たいていの場合はプロジェクト側がアナウンスを出します。Polkastarter側はリツイートなどはしますが、あまり積極的にアナウンスをしません。
なので、ぼーっとしていると、PolkaStarter案件を普通に見逃してしまいます。
見逃さないために、以下のツイッターアカウントをフォローしておくことをおすすめします。
- Polkastarter:本家なので、実施されるIDOをアナウンス(リツイート)してくれます
- Top7ICO:〇〇ってプロジェクトがPolkaStarterでIDOやるよって感じのツイートをしてくれます
- Crypto DIffer:同上
- ねこまん(僕):同上(たぶん日本で一番Polkastarter案件を追っています)
1アカウントしかフォローしてないと普通に見逃しますが、だいたいこれくらいアカウントフォローしておけば、そうそう見逃すことはないと思います。
1. POLS保有条件を満たす
さきほども書きましたが、最低250POLSもしくは2.5LPを保有して7日間保持します。
7日間保持がどの時点までに必要なのかははっきりしませんが、おそらく「ホワイトリストの締め切り時点で7日間保有していること」が条件であると考えられます。
2. プロジェクトごとのホワイトリストに申請する
PolkastarterでIDOを実施するプロジェクトは、IDO実施日の1〜2週間前くらいに、ホワイトリストの申請を開始します。
以下はRefinableというプロジェクトの例です。
https://twitter.com/refinableapp/status/1382353576798822400?s=20
ホワイトリストを申請するためには、以下のようなタスクをこなす必要があります。
- Polkastarter Twitterアカウントのフォロー
- Polkastarter Telegramへの参加
- 各プロジェクトのTwitterアカウントのフォロー
- 各プロジェクトのTelegram(チャット)への参加
- 各プロジェクトのTelegram(アナウンス)への参加
- プロジェクトのホワイトリスト投稿を知らせるツイートのRT(投稿したURLが必要なので引用RT)
- 簡単なクイズなど
これらのタスクを実施したあと、グーグルフォームで申請を出すというのが一般的なスタイルです。
グーグルフォームには、メールアドレス、ウォレットアドレス(必ずPOLSを保管しているアドレスにしてください)なども記入します。
プロジェクトによっては、POLSプールで応募するのか、Publicプールで応募するのかを聞かれる場合もあります。何も聞かれない場合は、入力したウォレットアドレスをスキャンされて勝手にPOLSプールかPublicプールに振り分けられます。
プロジェクトによって内容が異なるので、しっかりとホワイトリスト申請するための条件は読み込みましょう。
3. ホワイトリスト抽選の結果発表
ホワイトリストの受付が終了してしばらくすると、ホワイトリストの抽選結果が発表されます。
たいていの場合、当選者にはメールが届き、次のKYCなどを行う手続き方法などが連絡されます。
以下のように、当選したウォレットアドレスの一覧を出してくれる場合もあります。
https://twitter.com/refinableapp/status/1384175859041390603?s=20
なお一覧表の中から自分のアドレスを検索するときは、「Ctrl+F」キーで検索できます。
4. KYCを行う
メールに記載の方法で、KYCを行います。
たいていの場合、本人確認証と住所証明が必要になります。
パスポートと、英文表記の銀行残高証明があればたいていのKYCは通ります。
運転免許証、日本語表記の住所証明書だとKYCが通らない可能性もけっこうありますので注意してください。
英文表記の銀行残高証明は、銀行に行けば10分ほどで発行してもらえますので事前に済ませておきましょう。
5. Polkastarterのサイトで購入【超重要】
KYCが完了したら、いよいよIDO本番です。ここはかなりたくさん注意事項がありますので、しっかりと読み込んでください。
購入はETHで行います(最近ではBNBで購入するパターンも出てきています)ので、メタマスクに購入するためのETHと、ガス代のETHを保管しておきましょう。
IDOはプロジェクトのWebサイトではなく、Polkastarterのサイトで実施されます。
基本的に、ホワイトリストに当選したからといって、100%買えるわけではなく、ホワイトリストに当選した人から先着順(FCFS; First Come First Server)で購入をします。
しかも、だいたい売り切れる時間は数分となっていますので、ある程度ガス代を上げて他の参加者と競争になります。
Polkastarterのサイト仕様として、IDO実施時間の近くにサイトを訪問すると、以下のようにキャプチャの入力を求められます。
キャプチャが出てくるタイミングははっきりわかりませんが、10分ほど経過してページ遷移を行うと再度現れることがあります。
これはかなり鬼門でして、IDOは数分で売り切れると書きましたが、いざ購入の際にこのキャプチャが出てくるとほぼアウトです。5分前くらいにページ遷移をして、先にキャプチャを出しておくと良いです。
さてPolkastarterのサイトにアクセスすると、以下のようにプールが分かれています。自分が参加するプールを間違えないように選択しましょう。
こちらは参加するプールの画面です。カウントダウンがゼロになったタイミングでページ更新(Refresh、F5)をすると、「Join Pool」のボタンが押せるようになります。
次の画面では購入を行います。Max Allocation以上の値にしないように注意してください(ETHの横の[Max]ボタンは効かないことがありますので、数値入力が無難です)。
メタマスクが開くので、ガス代を設定してから承認をします。IDO開始から操作がスムーズにできれば、200gweiほどあれば購入できるはずです。この辺は臨機応変にお願いします。
メタマスクの設定画面で以下の設定をしておくと、承認画面でgwei設定できるようになるので便利です。
先ほど、IDOは数分で売り切れると書きましたが、これがどれくらい厳しいかというと、僕はSaitoというプロジェクトでこの記事を書くためにスクショを撮りながらやってたら、普通に買えませんでした。
くらいの厳しさです。
誰にも邪魔されない静かな環境で集中して参加するようにしてください。
さて、購入に成功すると、以下のようにYour Allocationのところにトークン数量が表示されます。
6. 購入したトークンの請求(Claim)
購入したトークンは、自動的にウォレットに送金されるわけではありません。自分で請求(Claim)をする必要があります。
請求が可能になると、先程の「Your Allocations」のところに「Claim」というボタンが表示されるので、それをクリックすることでトークンを手に入れることができます。
トークンが請求できるようになった時点でたいていの場合はすでに上場していますので、あとは上場直後に全部売るもよし。プロジェクに未来を感じたならHODLするもよし。原資だけ抜いてしばらく様子見をするもよし。
煮るなり焼くなり自由にやって楽しみましょう!
最後に
さてPolkastarterについてざっくりと解説を行ってきました。
現在はまだまだIDOブームが続いてはいますが、いずれはブームが去って、あまり美味しくなくなってしまうかもしれません。
でも、ブームが去った後でもPolkastarterは残っていくだろうというのが僕の意見です。
仮想通貨市場全体の動向にもよりますが、2021年はPolkadot周りが面白くなるのは間違いないです。ぜひウォッチしてみてください。
参考
以下のコミュニティが参考になるかと思いますので、困ったことがあれば質問してください。
- Polkastarter公式テレグラム:公式なので英語できる人はここで質問するのが確実。
- Polkalabsオープンチャット:僕もお手伝いしているオプチャです。公式ではないので参考程度に。