Acalaの特徴・詳細を解説 | 1回目のPLOに勝利した大注目プロジェクト

突然ですが、最近仮想通貨という垣根を超えてバズワードとなっている”Web3.0”と言えば「Polkadot」が真っ先に思い浮かびます。

そんなPolkadotは複数のブロックチェーンを相互接続するネットワークで、今はどのプロジェクトを接続するか決める「パラチェーンオークション」というPolkadot最大のイベントが行われています。

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で、そのいくつもあるPolkadot関連プロジェクトの中でも最も注目されているのが今回紹介する【Acala】です。


Acalaと並ぶ注目プロジェクトの「Moonbeam」と激闘の戦いを繰り広げた末に、見事最初の勝利を掴んでパラチェーンを1番目に獲得しました。

あどまん
Acalaという名前はDeFiに触れている方はほぼ全員聞いたことがあるんじゃないか、ってくらい有名なプロジェクトです。
ただ、「Acalaってどういうプロジェクトなの?」って聞くといまいち分からない人が多いのではないでしょうか。
まだPolkadotエコシステムが本格稼働していないのと、そもそもAcalaも上場していないので無理もありません。
今回はこのAcalaについて詳しく解説していこうと思います。
Polkadot(ポルカドット)について初心者でも分かるように解説ではPolkadotに関する詳しい解説をしているのでPolkadotがどのようなプロジェクトなのかよく分からない方はぜひ目を通してもらえると嬉しいです。

Acalaの概要

ティッカー/通貨名 ACA/Acala
対応チェーン Polkadot
上場先 未定
時価総額 未定
公式サイト https://acala.network/
各種サイト Telegram
Twitter
discord
Medium
github

AcalaはPolkadot上のDeFiのネットワークや流動性のハブを目指すプロジェクトで、Ethereum互換のスマートコントラクトプラットフォームです

と言ってもイマイチ分かりませんよね。

簡単に説明すると冒頭でもお伝えしたように【インターオペラビリティ(相互互換性)】と呼ばれる特性をPolkadotは持っています。

データの管理やプロジェクト間の機能をパラチェーン間で共有することができたり、ブリッジ機能を活用することにより、ビットコインやイーサリアムなど、外部のネットワークとの互換性を持つことも可能となります。

あどまん
ERCやBSCってチェーンが異なるもの同士でSwapやレンディングができないですよね?
僕たちはそれが当然だと思っているので違和感がありませんが、それって実はめちゃくちゃ不便なんです。
Polkadotは異なるチェーン同士でもSwapしたり送受信できるようにしましょう!ってプロジェクトです。

とは言っても、Polkadot自体は異なるチェーン同士を繋ぎ合わせたりする機能を備えているだけで、AMM(自動化マーケットメイカー)のようなプロトコルとしての機能は兼ね備えていません。

なので、UniswapでトークンをSwapしたり、AAVEでレンディング(お金を借りたい)を行ったり、Pancakeでファーミングを行ったり、普段我々が利用しているDeFiのあらゆる機能をPolkadot上で行うようにするのがこのAcalaというプロジェクトです。

どうですか?この時点で、AcalaがPolkadotにおいて必要不可欠なプロジェクトであることが分かりますよね。

記念すべき1回目のパラチェーンオークションでAcalaが勝利

先日行われたPolkadotのパラチェーンオークションではMoonbeamとの一騎打ちを制し、見事Acalaが勝利しました。

これによりAcalaはパラチェーンと接続することができ、Polkadotのエコシステムで稼働することが決まりました。

Acalaの特徴

イーサリアムと互換性がある「Acala EVM」

2021年2月にAcala Ethereum Virtual Machine (EVM)というものがリリースされました。

EVMとはイーサリアムバーチャルマシンという高機能スマートコントラクトのことで、開発者はEthereumの開発ツールを使うことができます。

あどまん
簡単に言うと、EVMはイーサリアムのものを使うので開発も移植も楽ですし、ユーザーも移行しやすいんです。
BSCが人気になったのもこのEVM互換性があったからこそであり、ERCをメインにしているユーザーが多いのでこのEVM互換性があるかどうかは非常に重要な要素です。

また、Acalaは「Substrate」と呼ばれるPolkadotのブロックチェーン開発フレームワークも利用しているため、Acala EVMはこのSubstrateとEthereumの両方の長所を兼ね備えています。

Substrate
Substrateとは、ブロックチェーンの開発を行うためのフレームワークです。これを利用することで、ウェブにおいてアプリケーション毎に独自のHTTPを実装する必要がないように、ネットワーキングや合意形成に関する部分をコードを実装せずにブロックチェーンを新しく作ることができます。
また、Substrateで開発を行うとPolkadotの相互互換性やセキュリティなどを享受できるメリットがあります。

 

Acala EVM+によってEVMベースのDeFi開発者や利用者は、簡単にAcalaネットワークに切り替え可能となり、安価なガス代と高速なトランザクションの処理が行われる環境を実現することができます。

あどまん
AcalaはBTC資産やETH資産もブリッジ可能です。
さらに、Polkadotの高度なセキュリティやクロスチェーン技術の恩恵を受けられる環境なので、EVM互換のマルチチェーンDeFiとして存在感を示してくるのではないでしょうか。

Acala MandalaというAMMがある

AcalaはAMMも実装される予定で、Polkadotに接続されると利用できるようになります。

現在はまだPolkadotに接続されていないため、Acalaの機能をテストできるマンダラネットワークが公開されており、テストトークンを使ってAcalaのDeFiプラットフォームを利用できます。

Acala Mandalaでできる事

  • aUSDの借り入れ
  • Swap
  • ファーミング
  • LDOT Liquid Staking (DOTを賭けてLDOTをミントする)
  • ガバナンス

このAMMこそ普段みなさんが利用しているPancakeやUniswapのようなDEX機能を持つサービスになります。

Polkadot{.js}を実際に接続することで利用できるため、まずはテストネットから触ってみてはいかがでしょうか。

あどまん
こちらのテスト機能は実際の価値がないので注意です。
とはいえ、Polkadotは慣れていないとなかなか触りづらいので、一度テスト環境で利用してみるのが良さそうです。

また、AcalaはPolkadotに接続待ちの状態ですが、Kusama版のKaruraはすでにローンチしています。

ステーブルコイン「aUSD」を発行している

AcalaではAcala Dollar(aUSD)というステーブルコインを発行しています。

貸し出しや借り入れ、利息の受け取り、合成資産の取引などを行うことができ、aUSDトークンは米ドルにペグされます。

DOTなどの資産を担保にしており、ステーブルコインを発行できるMakerDAOのフォーク版のようなものです。

あどまん
AcalaにもaUSDというステーブルコインがあるのはいいですね。
ちなみにこのaUSDは当然Polkadotの他のチェーン上でも利用することができるので、Moonbeam上でもAster上でも利用することが可能です。当然ではあるものの、Polkadotの仕組みを知らない人からするとややこしいので何度も説明します。

「LDOT」と「lcDOT」でロック期間中も取引が可能

PolkadotのクラウドローンやPosのステーキングに参加するためには「DOT」をロックする必要があります。

クラウドローンの場合、96週(約2年)ロックされるので、身動きできなくなることが最大のネックです。

AcalaはステーキングしたDOTをLDOT、クラウドローンのDOTをlcDOTとして債権トークンを発行することで、ステーキングやクラウドローンの権利を受けながらDOTを自由に動かす事ができるようになります。

トークンの運用例

  • lcDOT→DOTにスワップして他のクラウドローンへ参加
  • lcDOT→DOTにスワップして他のトークンを購入
  • LDOT-DOTで流動性を提供してACAを稼ぐ
  • LDOTやlcDOTを担保にしてaUSDをミントする

あどまん
2年間って正直かなり長い期間なので、それがネックでクラウドローンに参加しない人が多くいました。
BINANCEでクラウドローンに参加すると、このlcDOTと同様の機能を持つ「BDOT」と呼ばれるトークンを受け取ることができますが、CEXはいつ利用できなくなるか分からないので怖いです。なので、AcalaのlcDOTは非常にありがたいですね。
僕はlcDOT-DOTでAcaが掘れるならこのペアでファーミングしておきたいなと思っています。

パートナーにはWeb3 foundationやcoinbase等がいる

Acalaのパートナー企業は25社以上あり、Polkadotを創業した「Web3 Capital」や「Web3 foundation」はもちろんのこと「coinbase ventures」や「DEGITAL CURRENCY GROUP」など有名なVCも参加しているようです。

あどまん
2021年4月にはCoinbaseのベンチャー投資部門である「Coinbase Ventures」から資金提供を受けたことを発表しました。
Coinbaseから出資を受けたと言うことはCoinbaseに上場する可能性も高いです。
もしかするとAcaが上場した瞬間にCoinbaseに上場するかもしれませんね。

Kusama版のKARURAというプロジェクトもある

AcalaにはKaruraというKusama版のオールインワンDeFiプロトコルもあります。

Acala Foundationによって設立されたKaruraは、DeFiに最適化されたスケーラブルなEVM互換のネットワークで、こちらもAcala同様にkUSDというステーブルコインの発行やAMM DEXなどの機能を備えています。

Acalaはまだテスト環境のみですが、Karuraはすでに機能を利用することができるので一度試してみてはいかがでしょうか。

そして、KARというトークンも上場済みでOKExやMEXC、Kraken,Gateに上場済みです。

ACAトークンについて

Acalaにも当然トークンが存在しており、ACAトークンのユースケースは以下のケースが考えられます。

トークンAcaのユースケース

・Gas代
・ファーミング
・バリデーターのステーキング
・ガバナンス
・ステーブルコインの担保資産

ETHやBNB,SOL等と同様にACAはトランザクションの手数料として使われることを踏まえると、Acalaエコシステムが成長すればその分トークンとしての価格も高騰する可能性がありそうですね。

また、DEXでのファーミングでもACAと何かをペアで流動性提供することも多そうですし、ステーブルコインの担保資産としても利用されるので、トークンのユースケースも多そうです。

あどまん
ガバナンスとしての役割のみだとトークンの価格が上がりづらいのですが、ACAはしっかりユースケースがありそうなので価格にも反映されそうです。BNBもSOLもLUNAもACAの競合となるトークンはいずれも何十倍もの上昇を記録しているので、ACAも期待できそうですね。

また、こちらはACAのトークンの分布割合です。

コミュニティへの配分が約半数を占めており、内訳はオークション参加者、流動性提供者、エコシステム開発者用等に分配されています。

あどまん
この配分を見るとオークションと流動性プログラム分の割合が多いです。
僕もAcalaのプラットフォームが稼働したら流動性提供してACAを掘り続けたいと思っています。

AcalaはPolkadotの4番エース的存在

いかがでしょうか。

AcalaはPolkadotエコシステムで様々なDeFiのアクションを行うために必要不可欠なプロトコルです。

ようやくパラチェーンオークションも終了し、2022年のQ1内にはトークンも上場するのではないかと言われています。

僕自身、Polkadot関連は非常に注目しており、ようやくPoladotエコシステムの誇る三銃士「Acala」「Moonbeam」「Aster」が稼働し始めてくれるので来年は楽しみな一年になりそうです。

唯一懸念していることとしては、資金調達しすぎているので上場時からすでに時価総額が非常に高そうなことくらいですね。

そこは見極めながらAcaを買い集めていきたいなと思います。